HINO-ENTERPRISEは1994年創立され、オーディオ製品の取扱を行ってきました。
1970年万博会場で有名な吹田市北部に事業所を設けてます。
長年のホームオーディオの販売で得られた、知識、経験を活かし2015年11月より、“VirtuosOn”ブランドとして楽器事業に参入する事となりました。ギターアンプとその周辺機器の製造、販売が主となります。
オーディオと楽器・・・同じ音が出る製品ですが、片や創作された音楽を再生する機器、片や音楽を創作する機器であることで、その設計、つくりは全く違う物と考えてよいでしょう。そのような中でオーディオの考えを楽器に取り入れる事で、これまでに無いコンセプトの製品をリリースしてゆく予定です。
ギターアンプ第一弾としては2015年にType-1ギターアンプを完成させました。オーディオ販売業同様、ギターアンプメーカーとしての弊社をご支援いただきたくよろしくお願いいたします。
- モノを造ることは、文化を創ることだと思う。
米国映画“2001年宇宙の旅”の冒頭に印象的なシーンがあります。
ヒトへの発達途上にある類人猿が、動物の骨で作った“こん棒”を空高く放り投げると、それが宇宙船に姿を変え、映画が始まるというカットです。
我々はモノを造ることで生活を変え、文化を創ってきました。
すなわち「モノを造ることは、文化を創ること」なのだと考えるべきです。世の中がITの時代と呼ばれ、あらゆる仕事、作業がコンピューターで行う事が出来るようになりました。
一見、人類の文化は“コンピューター”によって最高点に達したと思われがちです。
しかし我々が欲する音楽という文化についてはどうなのでしょうか?
確かにコンピューターを使った音楽創造は我々に多大な恩恵を与えてくれました。
その反面、いまだにギターを手にして歌う人、ピアノを弾いて作曲する人が絶えることはありません。
楽器というモノが与えてくれる創造のインスピレーションがあるからだと思います。
楽器を造ることで、音楽文化の更なる発展に参加してみたい・・それがヴィルトゥオーソン創設の意図です。
- 私たちのモノ造りのコンセプトについて
“文化を創ること”と放言した以上、モノ造りのコンセプトを明確にしなくてはいけません。
まず、自分たちに何が出来るのか?、音楽文化の発展の為と言えど、仕事でやる以上、利潤も追求しなくてはいけません。
そこで、我々が考えたのが弊社で長年行ってきた、オーディオ機器販売で得られた知識の流用です。
専門的な話になりますが、オーディオのスピーカーから出る音は、その情報量、ノイズの少なさ、ダイナミックレンジなどで高い水準が求められます。
そのオーディオの知識を楽器用アンプに流用する、それでミュージシャンの皆様にこれまでに無かったインスピレーションを提供する事ができれば、これは最高な事です。
具体的には、ギター用のアンプリファイヤ―とその周辺機器で挑戦することになりました。
品質を考える以上、Made in JAPANであることは絶対条件です。
- これまでにない、モノを造り、これまでに無い音楽文化をつくりたい。
私はアコースティックギターが大好きです、いわゆる“アンプラグド”派です。
その反面、ロックやジャズシーンで活躍するエレキギターにも憧れを抱いてきました。
1990年代初頭から、上述のアンプラグドのブームが起こりました。
エレキギター独特の“電気増幅音”を敬遠する人達も盛り上がりました。
しかし同時に人々はソリッド(エレクトリック)ギターが持つ優れた表現力も認知していました。
すなわち、アコースティックギターでは表現が難しい、ロング・サスティーンを利用した、チョーキング、タッピングといったテクニックはソリッドギターであれば、より表情豊かにできるのです・・・。
ならば、エレキギターの音をもっとアコースティックに鳴らすアンプを造れば良いのではないか?
そうすれば、新たな音楽創造、音楽演奏が生まれるのではないでしょうか?
それを具現化したい、そうするにはどうすれば良いのか?
アンプの回路はいうに及ばず、さらには箱、その表面処理・・・結果、最初にType-1という木箱のアンプが形になりました。
これまでに無い外観のギターアンプです。
ヴィルトゥオーソンのデビュー作・Type-1は、いわゆるクリーントーンでアコースティック楽器のような質感が得られよう多くの工夫がされています。
「クリーンが美しい=ディストーションも心地よい」これも我々の一つのコンセプトです。
ディストーション派の方は、お気に入りのエフェクターをつないでType-1をご堪能いただけると思います。
さらに、本格的なチューブ・ディストーションを堪能頂くために、第2弾としてType-M-HeadとType-M-Cabinetを製作しました。
この解説を読まれた方が一人でも多く我々のコンセプトにご納得いただければ幸甚でございます。